本の手入れについて

 もしも入荷した本に、蔵書印やボールペンでの記名があれば、もし見返しのような少し厚手の用紙であれば、サンドペーパーの番手の中目のもので軽く何度もこすって消します。ビニール貼りのカバーにマジックインキで名前が記入されたものは、女性がマニュキアを落とすのに使われる除光液を脱脂綿に取って、それを使って消します。ビニール貼りのカバーの汚れなら、乾いた布にマジックリンを直付けして拭き取ると、椅麗に取ることが可能です。このときに素手で仕事をしていると、手が荒れるだけでなく、爪が薬品に触れて割れることもあります。それを避けるために薄手のゴム手袋の着用をおすすめしております。

 よその古本屋から購入した本が入ってくると、価格シールがカバーに貼ってあったりします。それがビニール貼りのカバーなら、取ることは簡単ですが、表面処理をしていない紙であれば、剥がすときに下紙が一緒に剥がれる可能性があります。そんなときは、百円ショップでも売ってるようなシール剥がし用のスプレーを使うとよいでしょう。スプレーをして三十秒くらい待ってからそっと剥がすと、綺麗にとれると思います。

 カバーの破れは、裏側からセロテープを貼って補修してやります。セロテープを嫌う人もいるので、紙テープを使う人もいます。小口や天は黴がついて黒くなっているときがあります。それはグラインダーで削るのが理想ですが、高価な機械なので、代わりにサンドペーパーを使って削りとってやります。ただ、そう神経質になることはありません。古本は、はやり古本なのです。時間経過で汚れたりヤケたりくたびれるのは古本の背負った宿命なのです。本にお化粧をするわけではありませんが、やはり少しでも椅麗にしてからお嫁に出したい、というのが親心というものでしょう。

 

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